2008年10月07日

ブレードについて

シーカヤックのブレードについてある方に意見をお伺いしていました。 「漕ぎについて」 のところにコメントしていた事に気が付かなくて今の今まで気づかずにいました。(オヤカタマンさん失礼しました。) ちょっと難しくて何度か読み返して理解に努めたいと思っていますが、そもそもエイトを例に比較したのが間違いでした。支点を持つものと持たないものを比較すること自体に少々無理があり 余計な時間をとらせてしまいました。すみませんでした。 

殆どのシーカヤックのブレードがシャフトをセンターとした場合(面積は同じ) 上下 非対称になっています。 メーカーは違ってもこの形はあまり変わらない。 大きな目的としてはシャフトのブレを押さえられる という事はオヤカタマンさんの説明で理解できました。おそらくキャッチする水面の角度がこのような形になっているのではないかと漠然と想像していましたが、こうして解説して頂くと納得します。

ところで沖縄に伝わるエークは地域によって違う形もあるがほとんどの場合ブレードのセンターに水切り用に僅かな山を造っている。 シーカヤックは非対称にする事でそのブレを補っていて、どちらもシャフトのブレを押さえる という事に共通点があり、その形が顕著に現れている。 エークの場合 試しに山のない裏側で漕いだ場合使い物にならないほどにブレる。

ハワイに見られるパドルには一見シャフトのブレに対する形の特徴はないように思うがブレはT型の形で片方の握りで補っている事を思えばこの形もまたブレを意識した形と言えなくはない。 また沖縄に伝わるエークはこのT型は付いていない。サバニを扱う沖縄の海人にとってエークにT型が必要ないと判断した。という事だろうか? 個人的な意見だがエークでもT型はやはり使い勝手がいいと思う。それはスキッパーがラダーに使っても同じだ。 ではなぜT型が主流となり得なかったか?
沖縄の良い意味でテーゲイ(適当)さが現れているのかも知れない。 T型を製作するにはその作業量が各段に上がる。 硬いイークの木ならなおさらだ。 物心ついた頃から使いなれた順手が体に馴染みそれ以上の改良を必要としなかった。というところではないか。

それにしても海との長い歴史を持つこれらの道具は何気ない形にも深い意味を持ち、その意味が少しづつ見えてくるのがまた楽しみの一つでもある それは学者や研究者が机の上でどんなに想像を膨らませたとしても分らない事なのだ。
謎は尽きる事が無く更に増えてくる一方なのだがサバニ遊びをする中で、単に海で遊ぶだけにとどまらない。古の海の民との見えない対話をしているようだ。 私達はサバニの製作はまだ未知の部分だが将来この分野にもチャレンジしたいと夢は広がる。



Posted by モリ at 17:36│Comments(0)
 
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